データ復旧不可能・・となる具体的なケース
毎日いろいろな症状のデータ復旧のご依頼をいただき、ほとんどの場合、特に問題なく復旧に成功しているのですが、最近、復旧不可能なくらい重症であったり、お預りした段階で既に手遅れのケースが何件か続きましたので、具体的な例を写真付きでご紹介させていただきます。
◆他社にて「復旧不可能」と診断され、その後、お客様が返却してもらった媒体をそのまま当社へお持込みいただいたハードディスクを当社クリーンルーム内で開封チェックした結果、下の写真の通りデータが書き込まれるディスク盤(プラッター)の表面の磁性体が完全に剥離しており、データそのものが存在していないため当社でもデータの復旧は不可能だったケース。
◆読み書きの最中に磁気ヘッドの片側(写真の下側)が外れたことにより、プラッター(ディスク盤)表面にキズが入って既に復旧不可能となっていたケース。(剥がれた磁性体により、フィルターが少し黒く汚れています)
◆同じく、動作中に磁気ヘッドの一部が外れてプラッターを長時間連続で引っ掻いていた為、磁性体が広い範囲で剥離してしまい復旧不可能となっていたケース。(常時通電されていたNASのシングルHDDです。お盆の連休中にトラブルが発生し、そのまま数日間連続で回転し続けていた為、広い範囲で多量の磁性体が剥がれてしまい、フィルターが真っ黒になっていました。)
※この他にも、Seagate社製のある特定のモデルのトラブルがここ3〜4年特に多いようです。常時通電状態で使用されるNASや、ある大手メーカーの法人向けデスクトップPCでも多く採用されているようですので注意が必要です。